アガリクスはハラタケ科の担子菌類で、学名を「アガリクス・ブライゼイ」という、ブラジルのサンパウロ郊外のピエダーテ山中のみに自生する希少キノコです。
 正確には「アガリクス・ブライゼイ」もしくは「アガリクス・ブライゼイ・ムリル」といい、高温多湿、新鮮な空気のある環境で、栄養源となる野生の馬糞が最適な有機土壌を作り、しかもスコールがあるところでなければ育成しないデリケートなキノコです。
 原産地のピエダーテ山中の居住者には生活習慣病が少ないことに注目したアメリカ・ペンシルバニア大学の学者らにより制ガン作用が報告され、同時に高血圧にも有効であると報告されました。またレーガン元アメリカ大統領の皮膚ガン手術後の治療に使用され、注目を浴びました。
「アガリクス・ブライゼイ・ムリル」には30種類あり、栽培種は20種ありますが、薬効があるのは、
■アガリクス・フィアルディ・ペグラー(=大山アガリクス)
■アガリクス・シルバチカス・シェファー(=ロイヤルアガリクス)
の2種類であるといわれています。

アガリクスの成分と作用
 アガリクスには生体の免疫機能を高める成分が含まれています。

●糖タンパク複合体(β−Dグルカン)
NK(ナチュラルキラー)細胞やマクロファージなどの免疫細胞を活性化させ、ガン細胞を死滅させる働きがあります。

●食物繊維
キチン質、ペクチン、ヘミセルロース、ポリウロナイドなどは腸の脂肪分・有害物質の吸着・排泄促進をし、大腸ガンを予防します。

●ステロイド類
 ステロイド類のセルビステロール誘導体やエルゴステロール酸化誘導体は子宮頸ガンに有効に働きます。その他、胃、肺、肝臓、子宮、乳房ガンの病巣萎縮や症状の改善効果 があります。とくに腹水ガンに有効です。
 ステロイド類は、同じくアガリクスに含まれるβ−Dグルカンや、多種多様の有効成分との連携により免疫効果 を高め、ガン細胞の増殖・転移・再発を防止する効果があります。

 

アガリクス・フィアルディ・ペグラーの
主要成分
分析試験項目 結果 比率
たん白質 46.2g/100g 46%
糖質
(β−Dグルガン9.3g含有)
44.5g/100g 44%
脂質 3.9g/100g  
繊維質 28.1g/100g  
財団法人日本食品センター分析
平成9年7月10日